池田重義『売布神社考』
子どもの頃、どんぐりを拾った売布神社の境内。1723年にはお侍さんが歩いていたんだ…。
江戸幕末期の古文書、『売布社石碑之覚』『氏神貴船大明神』『氏神売布社焼失ニ付再建普請願書之留』『氏神売布社境内□石之鳥居再建願書一件留』、和田家文書に新たに津田氏保管仲原仁氏文書の研究を加え、本来の社号「売布社」に復した後の焼失と再建、石の鳥居再建などの経緯を明らかにした研究。私家版として、ごく小部数のみ作成、配布されたものを、今回ご遺族の許可を得て復刻。
〈本文の一節〉
売布神社は延喜式内社として神名帳に記録されている由緒ある神社である。打ち続く戦乱のため興亡の時を経て、いつしか貴船神社と称えられていたが、江戸時代の儒学者「誠所」の五畿内誌編纂の際、売布神社と確認された。社号を不動にするため社号石を社殿の前に建てる。売布社と旧の社号に復した後に焼失再建された。…
売布神社考
著者:池田重義
制作年:2017年
仕様:A5判 28ページ 中綴じ
著者プロフィール:故人。川西市在住(当時)。宝塚市内の学校長を定年退職後、研究員として宝塚市立図書館市史資料室に勤務し、古文書の調査、研究にたずさわり『市史研究紀要たからづか』に2つの論文「下佐曽利村万右衛門-苦悩の軌跡-」「三十三所順礼開設の動機とその展開」を発表。また、私家版として3編の研究を発行。(2020年8月)