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2019年10月14日

井上ゆきえ『逆瀬川』

身近な川を毎日見ている人ならではの、素敵な本。本のカタチもステキ。
昔は、木のないはげ山だった六甲山系から、水ではなく砂が大量に流れてきたという逆瀬川。明治の堰堤と流路工事で、すっかり緑豊かな流れになり、紆余曲折を経て今も豊かな自然が残されています。1992年頃の逆瀬川の川の流れを、ゴルフ場前の双瀬橋付近から逆瀬川駅まで、川の流路を上から見たところと、左岸の街並みを、色鉛筆で克明にスケッチ。震災ですっかり変わってしまった風景の貴重な記録となりました。
〈本文の一節〉

逆瀬川上流部(宝塚ゴルフ場から菜切橋まで)
川幅や長さは歩いた歩数で計りました
川幅 約28歩
川の長さ(1ブロック)
長いところで 110歩
中くらい 93〜95歩
短いところで 80歩
堰堤の数 16コ
これを元に図にしてみました。本来はゆるいカーブになっていますが直線で描いています。
川の左岸は当時の家並みを描いたものです。…

逆瀬川

著者:井上ゆきえ
制作年:2016年
仕様:A5横判 18ページ 中綴じ
著者プロフィール:1967年宝塚市に転入。その後1980年から1990年まで県外で暮らしたのちに宝塚市に戻り、その頃から美しい逆瀬川のファンとなる。1992年から「逆瀬川の自然を守る会」の月に1度の川掃除に参加。現在に至る。(2017年3月)