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2020年1月2日

田中賜郎『散歩道 たからづかの古跡と文学』

昭和52年の宝塚、散歩道を歩いて、見えた風景…
昭和52年、中央公民館で開催された『宝塚の名歌と古迹』展。その際、会場には、この展示に合わせて、市内の代表的な6つの「散歩道」と、その途上にある、名歌に詠まれた風景の写真が紹介されました。残念ながら、今、この「散歩道」を歩いても、同じ風景にはほとんど出会えません。貴重な40年前の宝塚の風景写真集。
〈本文の一節〉

武庫峡は 巌むら寒く濡れてゐて しぐれの後を片照る夕ぐれ  富田砕花
武庫川に 跡もとどめぬ かほよ鳥 なく日もみえぬ 五月雨の頃  家長
小池中筋よい米どころ 娘やりたや 婿ほしや  俗謡
野をもすぎ 里をもゆきて 中山の 寺へまいるは のちの世のため
行けば行きあたる小浜の菊屋 半期奉公がしてみたい

散歩道 たからづかの古跡と文学

著者:田中賜郎
制作年:2016年
仕様:A5横判 112ページ 平綴じ
著者プロフィール:安倉西在住、兵庫県写真作家協会に所属するアマチュアカメラマン。これまでにうずもれた史跡など千カット以上撮影。高校時代から短歌、俳句、川柳に親しみ、歴史講座などにも参加、休日はカメラ片手に史跡めぐりを続ける。(昭和52年当時)現在は明石市在住。(2020年8月)