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2020年1月2日

倉橋滋樹『両岸を繋ぐ 橋が物語る宝塚』

宝塚は「右岸」と「左岸」が、握手した町。橋はその二つを結びます。
現在、宝塚市内の武庫川に架かる橋は何本あるかご存知でしょうか。宝塚大橋、新大橋、宝来橋、武庫川新橋、武田尾橋と温泉橋。そして今はない迎宝橋と千歳橋。橋が架かるまでは伊孑志の渡しが橋の役目を担いました。川辺郡と武庫郡、2つの郡の4つの町村が合併してできた宝塚市にとって、武庫川に架かる橋は、「両岸を繋ぐ」特別な意味を持っていました。昔の絵葉書や写真で綴る、架けては流され、流されては架けた、宝塚の橋の歴史と、橋から見た宝塚の歴史。
〈本文の一節〉

宝塚成立のシンボル「橋」
明治になるまで、現在の宝塚市内には1本の橋も架かっていませんでした。明治になり、宝塚温泉ができ、人が集まるようになって明治35年頃まず宝来橋が架かり、両岸の発展とともに橋は増えていきました。橋は、宝塚の発展を支え、交流をもたらしたシンボルといえるのです。また、宝塚市の市章は武庫川を挟んだ両岸の融和をイメージして作られたものであり、宝塚市にとって、両岸をつなぐ橋の意味は大きいものがあります。
それでは、今この宝塚市に何本の橋が架かっているのでしょうか。また、無くなった橋はあるのでしょうか。…

両岸を繋ぐ 橋が物語る宝塚

著者:倉橋滋樹
制作年:2015年
仕様:A5判 36ページ 中綴じ
著者プロフィール:1951年、香川県生まれ。関西学院大学社会学部卒業後、宝塚市役所に入庁、文化振興、広報課、宝塚市立図書館などに勤務。『宝塚市大事典』の編集に携わる。著書に宝塚歌劇のみならず全国の少女歌劇をも比較研究した『少女歌劇の光芒―ひとときの夢の跡』(2005年、青弓社)ほか。(2020年8月)